ネット回線をG.Fast(タイプG)へ移行したら4倍速に。契約までの流れ。

2023-10-01
  • B!

サーバ構築

これまでVDSLでインターネットを使用していたのですが、いつの間にか建物が高速版のG.Fastにアップグレード対応していたらしい。ということでauひかりのVDSLをタイプGに変えてみました。

結果はと言うと、、、

これまでVDSL(タイプV)でこの速度だったものが

G.Fast(タイプG)ではこうなりました。ダウンロードの改善が目立ちます。

スペック上はベストエフォートで下り最大644Mbps、上り最大166Mbpsだそうなので、最大値の6〜7割ぐらいの速度です。従来のVDSLも最大100Mbpsのスペックに対して7割の速度でしたので、G.Fastでも規格の7割ぐらいの速度というのが現状の目安というところでしょうか。

規格上G.FastはMDFからの配線が100mを超えると速度が落ち始めます。そのため集合住宅の規模から察するにケーブル長や周辺の強電のノイズもあるでしょうからこのくらい出ていれば十分ではないかと。

それにしても建屋内のメタル線でここまで速くなるとは驚き。伝送技術を研究して規格を制定した人はすごいですね。大昔、メタル線は技術的に28kbpsモデムが限界だろうなんて言われていましたから。ちょっと昔を振り返ってみましょう。

  • 家庭でネットができるようになった30年ほど前はV.34の33.6kbps
  • Windows 95が出てしばらくした頃にK56flexの56kbpsU.S.Roboticsというメーカーもあったな
  • 端末までデジタル化したISDNが64kbps。これは2回線を同時利用できた
しかもここまでの時代はダイヤルアップなので常時接続ではなく、夜中のテレホーダイを使ったものです。
その後2000年ごろにADSLや光ファイバーを家庭でも利用できるようになり常時接続の現在に至ります。

ADSLはFTTHや4G WiFi端末の普及で役目を終えていますが、集合住宅の宅内配線では高速ネットの実現手段としてxDSLの一種である建屋内のVDSLは健在です。小さなアパートであれば光ファイバーを直接各住戸へ引けるのですが、4階以上で電柱から光ファイバーの直接引き込みができない住戸や光回線が普及する以前の集合住宅で戸数が多く住戸ごとの光ファイバーを引くために必要な弱電管路の内径が足りない時は既存の電話線を使ったVDSLで建屋内のネットの配線を確保するしかありません。

ちょっと前にはコロナ禍でテレワークが一気に普及した2020年にNTTがVDSL配線を光配線へ無料で工事してくれるキャンペーンをやっていましたが、実際の工事は全部タダになるというわけではなく建屋内の管路は集合住宅側が用意する必要があったので既存の管路を使うか集合住宅側が自腹で追加の管路を追加する工事を行う必要がありました。そのため運良く弱電管路に余裕があった物件でないと工事が難しかったという状況でした。

ということで、建物内の配線が難しい物件はVDSLのメタル線一択となります。

VDSLの性能はというと、使用中のauひかりにおいては、各住戸へはVDSLですが建屋自体の入り口であるMDFまではかなり速いFTTHが引かれているらしく、VDSLで下り75Mbpsは常時安定して出ていました。VDSLは論理値100Mbps前後ですが、配線の距離とか周辺ノイズで75Mbpsぐらいまで速度が落ちていたと思います。

もちろん実用上はこれぐらい速度が出ていれば問題はないです。4K配信も25Mbpsぐらいですし。それに100Mbpsで常時出力するオリジンサーバなど滅多に無いので。AWSはデータ送出量で課金されますからウェブサービスを提供する側は必要以上の速度で送出することはありません。

ここまで末端の家庭端末でスピードが出てくると、速度よりもむしろレイテンシを減らす方が重要になってくるかもしれません。


いったいこのG.Fast(タイプG)とは何かというと、従来長らく使われてきた100Mbps VDSLの速度をさらに改善する技術と標準仕様です。G.Fastと呼ばれる技術標準が定められています。各社の機器が高速で接続できるよう技術標準を定めたといわけです。物理配線は従来通りの電話メタル線で信号技術がアップデートしています。G.Fastは電話線が線長100m未満であれば登り下りの合計が500Mbps〜1Gbps出ます。最長は250m未満でその時は50Mbpsまで落ちるという仕様です。

VDSLは信号周波数を30Mhzまでを使いますがG.Fastは212Mhzまで使います。昭和の時代からある電話のメタル線でよくそこまでの高周波信号が通るものだなと驚かされます。エラー訂正の技術も含まれていそうですね。そもそもそんな高周波を送信するなんて当時は想定されていなかったと思うし。ISDNだって320kHz程度ですからね。


G.Fastとの出会いはふとしたきっかけでした。

ある日、家のポストにチラシが入っていました。光回線の代理店の折込チラシだったので「またネット回線業者の斡旋か〜」と読まずにゴミ箱へポイっとしようかとしました。

しかし目に入ってきたのは「おたくの物件はauひかりのG.Fast対応になったので、ひかり回線の契約変更をお手伝いします」と謳ったネットのことがよくわからない人にプロバイダの乗り換えを斡旋するチラシでした。

ネット契約は自分でできるので契約代行の業者には全く興味が無かったのですが、気になったのはG.Fastという言葉。住んでいる物件のネット回線がG.Fastにアップグレードしていたとは初耳でした。気になるキーワードはチラ見でも反応する人間の能力はすごいな。

状況が本当なのかどうか確認するため、今使用しているauひかりの契約内容をMy auのウェブサイトで確認しました。すると、、、

「タイプG(V契約)」

とVDSLの「タイプV」だった契約プランがいつの間にか「タイプG(V契約)」へ変更されていました。 これはなんだろうと調べてみたところ、「タイプG(V契約)」とはG.Fastタイプのインフラが物件に導入されているが住戸で従来通りのVDSLで通信するという契約なのでした。契約変更の通知は過去メールには無かったので調べてみると自動で契約プランが変更されるとauは公表していました。

とにかく今の状況をまとめると、

  • いつの間にか物件がG.Fastに対応していた
  • 契約もいつの間にかタイプG(V契約)に変更されていた

と言うことです。契約は料金据え置きで速度も変化がないので何か不利になったりすることはありません。最近、近所のauひかり回線の戸建て契約タイプが10Gbpsに対応したのは知っていたので、周辺の回線環境が早くなったことで何かの整備のついでに集合住宅内のMDFに設置されているVDSL親機もG.Fastt対応機へ交換されたのかもしれません。MDFに設置するG.Fastの親機は従来型のVDSL通信も可能なハイブリッドな仕組みとなっており、各住戸は旧来のVDSLモデムでも従来通りの通信ができます。


このように物件の親機はすでにG.Fastに対応済みであることがわかりました。ここで学んだことは、物件がG.Fastへ対応できる環境へ移行してもauから契約変更の連絡は特に来ないので、自分でまめに契約内容をチェックしておく必要があるということです。

どこの物件がいつG.Fastへ対応するかという計画については、auひかりは非公開で質問にも答えられないし工事希望にも応じられないと公式に書いていました。そのため、住んでいる物件がG.Fastt対応するかどうかははっきり言って運です。思うに周辺地域が戸建の10Gbpsサービスに対応可能な高速インフラへ移行後、順次地域の集合住宅のVDSL親機を定期保守の計画に合わせてG.Fast対応機へ入替ということなのかもしれません。今は半導体不足でなかなか機材も入りにくいでしょうし、いつG.Fast化するのかは運ですね。


では今の住まいで条件が揃っていることが判明したので、2年縛りの現契約の更新タイミングにタイプGへ契約変更することにしました。

することにしたのですが・・・これがサクッと契約変更できるかと思っていたら大間違い。結構大変でした。

契約変更に際して困ったことは、少なくとも一般の方よりもネットには詳しい私でさえ契約変更の手続き方法がよくわからないということでした。auひかりの契約の立て付けは、auの光回線契約とauが提携しているプロバイダ数社から1社を選んでプロバイダ契約するという契約形態で、回線契約とプロバイダ契約を抱き合わせでセット契約することが必須です。月額費用は回線料とプロバイダ料をまとめてauへ支払います。新規契約時はauが契約窓口となり回線とプロバイダをセットで契約手続きしますが、契約変更の場合はケースバイケースで経路が非常にわかりにくいのです。関連情報も担当別・会社別にあちこちのwebページに分散しておりわかりにくいです。ようやく迷いながら次のような手順で契約の変更ができました。


一番初めにやるべきことは、my auで自分の契約が「タイプG(V契約)」になっていることを確認します。この契約はG.FastのタイプG回線を従来のV契約で使用しているという意味で、タイプGへアップグレードが可能となります。

次に行う手順なのですが・・・auひかりと抱き合わせで契約しているプロバイダ別に手続きの手順が違うのです。一応、数少ない共通事項はあって、タイプGへ契約変更する手続きは抱き合わせ契約のプロバイダの窓口を経由してauへ申し込む必要があります。この基本的な手続き経路の説明がどこにも書いていないので手順がとてもわかりにくいのです。

要するに新規契約はauが窓口で、タイプGへ変更するときはプロバイダが窓口です。auには各社の役割分担表をサポートページへ掲載してほしいですね。回線タイプの変更手続き窓口がまさかプロバイダ側であるとは思っていなかったので、手続き方法を見つけるまで時間がかかってしまいました。なぜなら回線の形式が変わるとモデムをG.Fast対応の機種に交換するので、回線形式の変更の問い合わせ先は回線契約のauひかりだろうと想像していたから。まさかプロバイダ経由で申し込む必要があるとは想像できていませんでした。

ということでプロバイダから申し込むことになりますが、ここで面倒なことはオンラインで契約変更手続きが可能なプロバイダは、au one net、@nifty、so-netの3つのみです。他の老舗のBIGLOBE, AsahiNet, DTIなどは色々手続きが大変そうです。


手続き手順が各社違うので、今回は私が体験したso-netの場合を書いておきます。

so-netは運良くオンラインで手続きができるということだったので、so-netの会員ページから手続きをしようと試みましたがつまづいてしまいました。なぜかと言うと、タイプGへ変更するメニューがso-net会員設定サイトの契約画面に出てこないのです。

仕方がないので基本に戻って、so-netが一般向けに公開されているタイプGへの契約変更手続きの手順を改めて確認してみます。このページの最後に手続きページへのボタンがあるので進みます。

申し込み

では、「会員サポート」ページへ進むと、手続きページではなくチャットボットのページへ飛ばされます。あれ?先ほどは、変更手続きはこのページをご覧ください、という主旨が書いていたのですが、説明はどこにも書いておらず結局チャットなのですね。仕方がないのでチャットでタイプG契約変更について聞いてみます。懐かしいポストペットのモモが答えてれます。

チャット

会話の結果、「auひかりのタイプ変更について」というピンクのリンクが紹介されました。というわけでこのリンクをクリックします。

これで手続き画面へ行けるかなーと進むと、、、なんと最初に見た契約変更の概要説明画面に戻るのです!

つまり、サポートの案内情報が相互リンクの無限ループの構造になっており、たらい回しされます。お互いのページが「詳細の案内はこちら!」と相互リンクを貼っているだけで申し込み画面がありません。これ、それぞれのウェブページ担当者が互いにたらい回しした可能性が高い。

仕方がないので、もう一度はじめの手続き手順の説明を読んでみます。

Step 1 お申し込み後、So-netより、メールにて『タイプ変更お申し込み受付の確認』が届きます。

 契約変更を申し込むとメールで確認が来ると書いています。それは理解できました。しかし、肝心の申し込み方法や窓口がどこにも書いていないのです。これで最初につまずきます。これには困ってしまいました。

結局この日の夜は諦めて、翌日に再チャレンジしました。日中はチャットで人間のオペレーターへ繋ぐことができますので、AIチャットのモモともう一度戦って、AIの最終回答では満足できないのでオペレーターへ繋ぐように依頼メニューをクリックしました。

ようやくオペレーターへチャットがつながり、チャットで事情を説明すると申し込みができました。

結論はso-netでタイプGへ契約変更するルートはチャットで人間のオペレーターへ申し込む、でした。まぁ、一応オンラインで手続きはでたということは嘘ではないですけど、結果として手続き方法がホームページに記載が無く、サポートに直接問い合わせて相談するという形でした。そういうことであれば、はじめから「タイプGへの変更手続きはサポートへ個別に相談ください」と会員ページへ明記すべきですね。ま、サポートへ個別へ相談してくださいという書き方は、サポートへの問い合わせと人件費が増えるので会社としては書けないと思いますが。

これで契約変更手続きができたわけですが、この手続きのわかりにくさから思うにauひかりとしては、タイプVからタイプGへの移行はやらないで欲しいということなのではないかと察します。VもGも月額費用は同じなので、VからGへ移行されるとauとしてはモデムの交換費用や回線負荷が増えるだけですから。


今回はついでにauひかりの契約に紐づく専用ルータも新品交換をお願いしました。これは依頼しなくてもWANが高速タイプのルータへ交換されるのかもしれませんが念の為お願いしておきました。ルータはかなり古いので昨年に無償交換をお願いしようとしていたところ、半導体不足で交換サービスが停止していたこともあったためです。しかし結局ルータ交換を依頼しましたが、結論としてはタイプGへ移行すると基本的にルータも同時に交換しなければならないようです。理由は機器構成が変わるためです。以前のタイプVはモデムとルータが一体型のひとつの機械でしたが、タイプGはモデムとルータが別々の機器で2台構成となります。機器が2台になり設置位置は不利になりますが、モデムとルータの組み合わせが色々できるのでauとしてはコスパが良い構成なのでしょう。

申し込み後、数日してNOKIA製のモデムとNEC製の新しいルータが届きました。無線LAN付きのルータですがWiFiはもっと性能が良い専用機を使用するので無線LAN契約はしていません。無線LANオプションが未契約の場合は、ルータのWiFi設定メニューが非アクティブになります。なお、auひかり電話はルータ側で処理されます。固定電話機とルータをモジュラーケーブルで接続します。

ルータ

この機材を電話回線へ接続することで契約がVからGへ完全に切り替わりました。

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炎上している開発プロジェクトの火消し屋をやってます。

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